児童学科学生インタビュー:子どもの心に寄り添う道具として、絵本の世界をパネルの上に表現

保育士・幼稚園・小学校教諭を目指す学生が多く在籍する、児童学科のレポートです。
1月6日、今年度「保育実習」を履修した児童学科の学生がそれぞれ心を込めた手作り玩具を持ち寄り、来年度に実習に出かける予定の後輩たちを前にして行った「保育教材発表会」。今回はその中から、パネルシアターを演じた学生の感想をお伝えします。

児童学科・保育教材発表会で パネルシアター「ぞうくんのさんぽ」を発表

子どもの心に寄り添う道具として、 絵本の世界をパネルの上に表現

今回のパネルのもとになった絵本『ぞうくんのさんぽ(なかのひろたか作、福音館書店)』の表紙。今回の発表でも学生たちが真剣に見入ってくれ、最後に大きな水しぶきが上がるダイナミックなシーンが大ウケでした。(なお、刊行物の二次使用についての許諾を出版社から受けています)
今回のパネルのもとになった絵本『ぞうくんのさんぽ(なかのひろたか作、福音館書店)』の表紙。今回の発表でも学生たちが真剣に見入ってくれ、最後に大きな水しぶきが上がるダイナミックなシーンが大ウケでした。(なお、刊行物の二次使用についての許諾を出版社から受けています)

パネルシアターは、ネル布を張ったパネルボードの上で、貼ったりはがしたりできる専用の用紙で作った人形や背景などを動かしながら物語を進めるものです。今回は『ぞうくんのさんぽ(なかのひろたか作、福音館書店)』という絵本がもとになって最後に全員が「いけのなかに おっこちた」という場面が魅力です。実習に行く時期が6月だったので、水遊びのシーズンが近づいていることを意識し、この絵本を題材に選びました。

製作にあたっては、絵本の世界をどのようにパネルで表現するかに苦心しました。特に絵本で使われている色がとても独特で、その色に似せるのが大変でした。あとはサイズ感。パネル面の広さに対する登場する動物の大きさや動き、動物同士の大きさの比率を決めるために、何度も下描きを繰り返しました。

私が実習に行った保育所では、このパネルシアターは2~3歳が対象で、演じる上では声に工夫しました。大きな「ぞうくん」はノッソリとした低い声で、小さな「かめくん」は可愛らしい高い声でと演じ分けました。また、あまりテンポ良く進め過ぎると何が起きたのか子どもたちがついて来れなくなると考え、「間の取り方」に気を配り、場面ごとにスピードを変えました。特に最後に波しぶきが出る際の動きのスピードなど、自宅にもパネルを作ってかなり練習しました。実際には自分の方が緊張してしまってよく覚えていないのですが、小さな2・3歳児なのに集中して見てくれ、終わった後はみんなニコニコ顔でした。ただ、演じるだけで自分がいっぱいになってしまうので、今後はもっと相手の反応を楽しみながら進められるようになりたいです。


 

関連情報はこちら