人文学部

人文学部の設置理念

 人文学部は、プロテスタント・キリスト教の文化伝統を受け継ぐ聖学院大学にあって、古い伝統を有する「人文(フマニタス)」と呼ばれる学問領域を継承する学部である。聖学院大学人文学部は、この「フマニタス」をその本来的な意義において理解し、特にキリスト教文化における「人間学(anthropology)」の伝統を継承する中で文化を教育と連結させることによって、現代における「人間学的な文化形成」の実現を目指している。即ち、近代世界の成立と展開に独自の貢献を果たし、現代社会においても固有の責任を負っているプロテスタント・キリスト教の役割を基底とし、心理の探究と成熟した人間形成を希求する様々な教育と研究の営みを通じて、日本はもとより他国の人々をも含む人類全体の文化の進展に寄与する人材を育成することを教育並びに研究の目標としている。
 こうした深い「人間理解」に根差す人文学部は、欧米文化の研究的教育的継承を課題とする欧米文化学科と、日本文化の全体像を新しい視点から研究し教育する日本文化学科、さらには児童学を基盤に文化と教育の課題に取り組む子ども教育学科とにより、人文学部としての重要課題である「教育と文化の連結」について、特に「言葉」を重視する教育の中でこれを深化させ、強化する学部である。