政治経済学部
政治経済学部の設置理念
18世紀の後半、西欧市民社会の成熟期にあたり、初めて社会科学としての経済学が成立したとき、それは政治経済学(ポリティカル・エコノミー)として構想されたが、爾来、科学技術のめざましい進展の過程で、技術的にも社会的にも分業が進み、これに対応する学問も細分化、専門化の一途をたどってきた。しかし、今日の社会は、過度に専門化された知識をもってしては、かえってその現実の態様を捉えることができにくくなってきている。巨大な総合的有機体としての現代社会の認識のためには、高度に専門化された知識を生かしつつ、学際的な総合による把握が不可欠となっている。
ここに統合学部としての政治経済学部が構想された。キリスト教思想の伝統においては、ポリティックス(政治学)とエコノミックス(経済学)とは分けられず、広い意味でのエシックス(倫理学)として捉えられていた。この統合は、今この新しい社会状況の中で、現代的妥当性をもって再現されるべきであると考える。
政治経済学部長 八木 規子
政治経済学部
領域横断的な学びを通して、生きた知性を養う。
グローバル化やネット社会の到来に伴う光と影、待ったなしの少子高齢化、揺れ動く国際秩序。急速に変化する現代社会は課題山積です。私達を取り囲む難問を解く鍵はどこにあるのでしょうか。政治経済学部では、こうした問いに真剣に向き合い、社会科学の多様な分野を柔軟に、領域横断的に学ぶことができるというメリットを生かして、困難な時代を生き抜く実践的で生きた知性を養うことを大切にしています。多様な背景をもつ留学生との自由な議論の輪のなかで、「政治や経済を語る自分の言葉」を磨いてください。