授業レポート:「保育・教職実践演習(初等)」~保育・教育現場におけるアレルギー対応

児童学科の「保育・教職実践演習(初等)」授業レポートです。12月17日の授業では、①自身の健康管理について、②子どもの好き嫌いについて、③食物アレルギーについて、をテーマとした授業が管理栄養士免許を持つ教員によって行われました。

授業レポート

児童学科の「保育・教職実践演習(初等)」は、教育現場に赴く日も遠くない幼稚園教諭一種免許取得予定(多くは保育士資格も取得予定)および小学校教諭一種免許取得予定の4年生がそれぞれ、大学4年間の学びと実習・実践を通して学んだことを総合的に学習し、幼稚園・小学校教諭を目指す上での自己課題を明確にしていくための授業です。

12月17日の授業では、①自身の健康管理について、②子どもの好き嫌いについて、③食物アレルギーについて、をテーマとした授業が管理栄養士免許を持つ教員によって行われました。
この授業の後半、保育や学校教育の現場で近年課題となっている食物アレルギーによるアナフィラキシーショック対応として、「エピペン」を使っての実習をおこないました。

7大アレルゲンの確認クイズ。ほとんどの学生は2年次に「子どもの食と栄養」で一度学習しているため順調に回答していましたが、「あれ、なんだっけ?」「ああ、そうだった」などという声もチラホラ。


教員の指導に従いながら、エピペンを手にする学生。オレンジ色のニードルカバーを下に向けて、エピペンの真ん中を利き手でしっかりと握り、もう片方の手で青色の安全キャップを外して自己注射します。なお、今回配布されたのは練習用なので、針は付いていません。


真剣な表情の4年生。「実際に手にすると、想像していたより大きくて太いですね。針が見えない構造になっているとはいえ、小さな子どもにこれを注射すると思うと、自分にできるか、かなり抵抗を感じます。でも、勇気を出さなくては」。


エピペンを太ももの前外側に垂直になるようにし、オレンジ色のニードルカバーの先端を「カチッ」と音がするまで強く押しつけます。そのまま数秒間待ちます。


片付け後の練習用エピペントレーナー。この日使用した50本は、食物アレルギーに対する正しい知識と理解の啓蒙に努めるファイザー株式会社からお借りしました。また授業の最後には、「そもそもエピペンが必要となるような事態を引き起こさないように、アレルギーを持つ子どもをしっかりと守る環境構成が大切であること」を再確認しました。


受講した学生たちの感想

  • 2年生の時に一度学習しているのに、思っていたよりも忘れていたことが多く、保育現場に出る前に再確認できてよかった。
  • 現場に出たら、子どもが嫌いなものを「挑戦してみよう」と思える声かけをして、食べられたときには一緒に喜びを分かち合いたいなと思いました。
  • アレルギーを持つ子どもに事故が起きないよう、充分な環境設定に気を付けるとともに、万が一に備えて他の職員としっかりと対応を話し合っておくことが大切だと思いました。 

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