AH報告レポート:ベテランソーシャルワーカーからのメッセージ2023

報告レポート

 2023年12月8日更新

 2023年11月22日(水)心理福祉学科のアセンブリアワー(10:40〜12:10)に「ベテランソーシャルワーカーからのメッセージ2023」と題し、「こどもの心のケアハウス嵐山学園」のソーシャルワーカー(精神保健福祉士・社会福祉士)である上野陽弘(うえのあきひろ)さんにご講演いただきました。

 「こどもの心のケアハウス嵐山学園」は、児童福祉法(第43条の2)に基づく児童心理治療施設であり、家庭・学校・近隣などでの「対人関係や環境」の影響で情緒に混乱が生じている児童が入所・生活しています。「生活、教育、心理治療、精神科医療のそれぞれの専門職の『協働』による『総合環境療法』を行なう児童福祉施設」(上野さん作成の資料より引用)です。

 当日は、ソーシャルワークだけでなく心理学を学んでいる学生も参加し、総勢180名程が上野さんの"熱い"お話に耳を傾けました。上野さんのお話は、ご自身がソーシャルワーカーとして子どもの支援に携わるまでの経緯にはじまり、日々のソーシャルワーク実践の様子、その際の想いや心の揺らぎなど、言葉一つ一つに熱意がこもった学生へのエールにあふれていました。
印象的だった講演内容の一部をご紹介します。

「今を大切に生きる」ことを支える実践を意識しています。過去の事実は変えられなくても、過去の意味合いは変えられます。また、見据える未来も変えられます。そのことにより、人は誰もが困難や逆境に対して、立ち直り、強みや可能性を見出し、希望にチャレンジできるのだと信じて日々の実践に取り組んでいます。

学生に時折マイクを向けて意見を聞きながらの講演会でした
学生に時折マイクを向けて意見を聞きながらの講演会でした

学生のコメント(一部紹介)

参加した学生からは、以下のような感想コメントが寄せられました。

  • 今とこれからに関わり、子ども達の成長を見ていく職業にとても興味をもちました。
  • 子どもたちの安心出来る基地になることで、情緒的きずなが築けることにとても感銘を受けました。
  • 子どもたちが施設を出ても社会から孤立しないように、一緒に悩み考えることが重要だと思いました。
  • (支援者として)「揺らぎながらも自分自身を見つけていく」とおっしゃっていたのが印象に残りました。
  • 人の強みをみつけていくことで、その人らしく生きるためにどう生活を支援していくのかを考えること、共に考えていくことが大切だと思いました。
  • 人だけに注目して問題視しがちだということに気づきました。もっと周りを見ることがソーシャルワーカーにとっては重要で、目の前の人を取り巻く環境の視点を持って働きたいと思いました。

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