ディサイプルス

ミッション系大学ならではの名称の由来や、校章、校歌など、聖学院大学にまつわるエピソードをご紹介します。

ディサイプルス

 学校法人聖学院はプロテスタント・キリスト教の伝統を受け継ぐ学校ですが、その由来は1883年アメリカのプロテスタント・キリスト教の一派であるディサイプルス派の外国伝道協会派遣の最初の宣教師チャールス・E・ガルスト夫妻(Mr. &Mrs. Charles E. Garst)とジョージ・T・スミス夫妻(Mr. &Mrs. George T. Smith)による日本伝道にあります。
   ディサイプルス派(The Disciples of Christ)の起源は19世紀初期にアメリカの教会間に起こった教会合同運動にその端を発しています。

 この運動の根本理念は、

  1. 教会は教派的に分かれることなく、一つでなければならない
  2. 教会の分派をなくすために教会は全教会が認める簡略な信仰告白「イエスはキリスト、我らはその弟子なり」に立つこととする
  3. 我らは先の信仰告白に基づくがゆえに特に新約聖書を重んじる

という3点に要約されます。その後様々な変遷を経て現代に至っていますが、機構的には会衆政治であり、個々の教会の自主性を重んじ、平信徒も牧師、伝道師と等しくキリストのディサイプル(使徒、弟子)であることを主張します。儀式としてはバプテスマと主の晩餐の2つを持ち、バプテスマは浸礼をもって行い、主の晩餐は日曜毎に守られます。またこれらの儀式を司るのは牧師ですが、かつては緊急の場合、信徒・長老・役員があたることもありました。

 ただし、現在日本にある旧ディサイプルス教会は全て日本基督教団に加入しており、旧新約聖書を重んじ、教団信仰告白を告白し、聖礼典は牧師のみが司式しています。また、長老・執事を立てることはなく、ただ教会役員のみを選任しています。