報告レポート:組織行動論ゼミで福祉体験授業が行われました

報告レポート

2024年1月31日更新

2023年12月5日(火)に政治経済学科の組織行動論ゼミ(八木規子教授)にて、上尾市社会福祉協議会との連携による福祉体験授業が実施されました。

組織行動論ゼミでは、昨年度より市内で視覚障がいや、盲重複障がいのある人をはじめとする障がいのある人たちに向けた障害福祉サービス事業所「領家グリーンゲイブルズ」運営しているNPO法人みのりと連携した活動に取り組んでいます。昨年度は、事業所で障がいのある人たちが耳で聴いて焙煎したコーヒーのアレンジレシピを提案するなどの活動を行いました。今年度は本学学園祭での出店販売のお手伝い等に取り組んでいます。

コーヒーを使ったアレンジメニューを試作するゼミ生
コーヒーを使ったアレンジメニューを試作するゼミ生
本学学園祭において出店販売を手伝うゼミ生
本学学園祭において出店販売を手伝うゼミ生

ゼミ生たちは今年度、「視覚障がいのある方々ともっと積極的にコミュニケーションをとりたい!」との願いから、本学のボランティア活動支援センターが大学同窓会、上尾市社会福祉協議会に協力いただく形で実施している「ボランティア・まちづくり活動助成金」を申請し、獲得した助成金を活かして、福祉体験授業を実施するに至りました。

ボランティア・まちづくり活動助成金公開審査会で発表するゼミ生
ボランティア・まちづくり活動助成金公開審査会で発表するゼミ生

授業では、上尾市社会福祉協議会にご紹介いただいた、点訳"EYE"による白杖・アイマスク体験、音楽ボランティア虹色による講話と演奏が行われました。

白杖・アイマスク体験では、点訳"EYE"の皆さんの説明とサポートのもとで、学生たちはトイレ介助と食事介助、白杖での校内歩行を体験しました。視覚障がいの方がトイレを利用するには、扉の開錠・施錠方法、便器の形状や位置や水の流し方、トイレットペーパーの有無や位置、洗面台の使用方法、といった様々な情報を事前に伝えていく必要性があることを教わり、実際にトイレで代表の学生たちが介助体験を行いました。また、白杖体験では、廊下やスロープ、段差、階段などを歩行体験しました。アイマスクをし、白杖を持った学生が恐る恐る歩みを進めるのに対し、ペアの介助役の学生はこまめに声を掛けてガイドしました。

食事介助体験の様子
食事介助体験の様子
白杖体験の様子
白杖体験の様子

音楽ボランティア虹色の吉野さんの講話では、ご自身の30代の頃から徐々に目が見えなくなったご経験や、現在どのように生活を営まれているのかといったお話、視覚障がいをサポートするスマホのアプリの紹介をいただきました。そして講話の最後には、お得意のギターに合わせて、吉野さんとともに歌を歌い、あたたかい雰囲気のなか、「日ごろから親切な心を大切に、支えあってともに明るく生きましょう」という吉野さんのメッセージで体験授業は締めくくられました。

最後は吉野さんと一緒に歌を歌いました
最後は吉野さんと一緒に歌を歌いました

ゼミ生たちは、声を掛け合って助け合うことの大切さを胸に、今後も視覚障がいのある方々との連携活動に取り組んでいきます。

ゼミ生の声

  • 普段の生活では、障がいのある方とコミュニケーションをとることが少ないので、今回の授業は障がい者理解を深める貴重な機会となった。また、白杖体験に参加し、目の前のものが見えない世界とはいったいどのような世界なのか、知ることができた。
  • 吉野さんと一緒に歌った「生きていてよかった」が印象的だった。どんな困難があっても向き合って乗り越えていくこと、その大切さをこの授業を通じて学ぶことができた。
  • これからも、多様性とそれを包摂することの大切さについて学び、自分自身を成長させる機会にもしたいと思った。また、このような経験を通じて、他者理解を深め、よりよい社会を築くための一歩を踏み出したい。

組織行動論ゼミについて

経営の重要な資源は、ひと、モノ、カネ、チエと言われます。組織行動論では、このなかの『ひと』に焦点を当てます。ひとの『多様性』が高い職場で働くために大切なことは何か?組織行動論の理論を学び、プロジェクト型演習を通して理論を実践していくゼミです。

※学校法人聖学院はグローバル・コンパクトに署名・加入、SDGsを目指した活動を行っています。

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