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こども心理学科って、どんな学科でしょう?
窪寺教授

こども心理学科長 窪寺 俊之

 聖学院大学のこども心理学科って、どんな学科でしょう!この学科の特徴は何でしょうか。どんなことが身に付くのでしょうか。少しだけお話いたしましょう。

○2011年3月11日の東日本大地震と津波と原発事故が、この学科の誕生と深く関わっています。この大震災で多くの方が大切な生命を失いました。また生き残った方々も、愛する人を失い、大切な財産や仕事を失って、深い傷と痛みを負っています。この大震災の災害は私達の心を動かしました。私達も深い傷と痛みを負った人たちと一緒に生きたいと願いました。その思いから痛みをもつ人たちのケアができる人を育てたいと願ったのです。

○こども心理学科は深く傷付いた人や弱った人に「寄り添える」学生を育てたいと願っています。傷付いた人の痛みを感じとれる感性をもつ学生です。柔らかい心で人間関係を作れる人です。人の痛みや悲しみを感じられる人は平和を作りだす人になるでしょう。

○次にこども心理学科では人を信じられる人が育って欲しいと願っています。深い傷を負うと、信じるものを失ってしまいます。投げやりになったり、無感動になってしまいます。人を信じることが難しくなります。人を信じるには、まず、自分が信じられる体験が必要です。信じられた体験があるから人を信じられます。この学科の教員一人ひとりが学生さんの隠れた能力を信じ、新しい可能性を信じ、未来が開かれていると信じています。この学生さんへの信頼が、学生さんを育てる力になっています。

○こども心理学科のもう一つの特徴は、生きることを真剣に考える学科だということです。青年期は自分を真剣に考える時期です。それだけに自分が分からなくなります。若い人は、迷い、落ち込み、自己嫌悪になったりします。生きることが嫌になる場合もあります。そんな経験をしっかりと受け止めて、一緒に新しい人生を見つけようとする教員のいる学科です。

○こども心理学科では人間の心理を学ぶと同時に、人間の「いのち」がどこから来て、どこに行くのかを考えます。人間の心理を学ぶ科目はもちろん、人間を哲学する科目をはじめ、聖書を学ぶ科目があります。現実の人間の姿を学びつつ、人生に絶望せずに生きる希望や光を見出すのが、こども心理学科です。

○聖学院大学は、聖書に生きる意味や希望を見出す大学ですが、更に世界の人々との交流を大切にして、世界で働く人材を輩出したいと願っています。

まだ、若い学科ですが、高い理想を掲げている学科です。若い学科ですから沢山の可能性があります。また、優れた先生が沢山いますので、人生を一緒に考えながら、将来、「人に寄り添い」ながら新しい世界を生み出す人になって欲しいと願っています。

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