学びと教育
聖学院大学のある埼玉県は、外国籍乳幼児数(0~5歳)が全国で3位と、外国につながる子どもが増えています(2023年12月末)。そのような地域の特性も踏まえ、本学は異文化を背景とした子どもの保育・教育について考え、グローバル化に対応できる人材を育成しています。
「保育・教職実践演習(幼)」は保育士課程・幼稚園教職課程の最後の必修科目です。11月21日(木)に学びの集大成として、テーマを「異文化間教育の教材研究と実践」とし、模擬保育を実践しました。
前週に、協働の練習として国旗・年齢が書かれたくじを引き、ペアを見つけるところからスタートです。内容・方法・保育の時間帯を話し合いながら決めて必要な教材を作ります。
今回は全国で多い乳幼児の国籍順に発表します。中国、ベトナム、フィリピン、ブラジル、ネパール…学生にとっては馴染みのない国もあり、調べて何を子どもたちに伝えたいかを考え実践します。
学生は「5歳児・中国・朝の会」などの設定に基づき、工夫を凝らした教材を使いながら「先生」となり実演。食、遊び、挨拶など、子どもの身近なものに着目し、日本との違いやコミュニケーションの取り方をわかりやすく子どもへ伝えます。
模擬保育後には佐藤准教授より、保育者がそれぞれの子どもの母文化を知っておくことの必要性や、多様な子どもたちを保育する上でのポイント、お勧めの本・教材・絵本・おもちゃなどの解説がありました。
子ども教育学科のディプロマ・ポリシーには「子どもの『言葉にならない思い』を汲むことができる」「コミュニケーション力を活かして」等とあります。学生の姿から、それらが着実に育まれているのを感じられました。