【イベントレポート】SSC開設記念イベント「SEIG Fashion Revolution 2022~好きなこと×SDGs~」を開催しました!

イベントレポート

2022年12月20日更新

 2022年11月16日(水)に、聖学院大学サステイナビリティ推進センター開設記念イベント「SEIG Fashion Revolution 2022~好きなこと×SDGs~」を開催しました。当日は、公開講演会および古着ファッションショーがチャペルにて行われ、延べ約220名の方々にご参加いただき、オンラインの同時配信を通じて100名以上の方々にもご視聴いただけました。また、古着のリメイクに挑戦するワークショップや古着リサイクル会場も設けられたほか、本イベントに参加した3大学の活動紹介やファッションに関する問題の啓発などのパネル展示、協力企業のサステイナビリティにかかる取り組みなどの紹介も行い、大盛況のうちに本イベントを終えることができました。


服の大量廃棄について考えるきっかけに

 公開講演会では、「大量廃棄社会の、その先へ」というタイトルで、『大量廃棄社会 アパレルとコンビニの不都合な真実』(光文社新書、2019年)の著者である朝日新聞社デジタル機動報道部次長の仲村和代氏にご講演いただきました。アパレル業界での大量廃棄問題や、その問題がこれまでに深刻な問題として認識されてこなかった理由、大量廃棄が行われてしまう仕組みやファッション業界における事情などを詳しくお話いただきました。また、2013年のバングラデシュでのラナプラザ・ビルの崩落事故を契機にアパレル業界が変わりつつあり、さらにコロナ禍で高まった「服ロス」への関心などについても触れながら、サステイナビリティやエシカル、SDGsに配慮した業界や国の最近の動きについての紹介もありました。講演の最後では、「ラナプラザ」事故によって現地の工場での労働環境や人権に関する問題の改善が進んだ一方で、現地では多くの女性が失業し、法規制が整っていない他国への出稼ぎが増えているという新たな問題も提起した上で、消費者として私たちに何ができるかというお話で締めくくられました。

 仲村氏のご講演後には、豊島株式会社の八木修介氏から自社によるサステイナビリティに関する取り組みをお話していただきました。オーガニックコットン普及プロジェクト「ORGABITS」や繊維製品を素材ごとに回収し再生する「WAMEGURI」などについて紹介していただきました。

朝日新聞社デジタル機動報道部次長 仲村和代氏
朝日新聞社デジタル機動報道部次長 仲村和代氏
豊島株式会社 八木修介氏
豊島株式会社 八木修介氏

不要とされた服が再びスポットライトを浴びる機会に・・・

 古着ファッションショーでは、SSCと本学学生団体のPetite Archeが協力して、企画、運営を行い、会場設営では照明の明るさを業者の方と相談しながら決め、アタック映像(団体の紹介動画)作成、音楽の選定なども行い、チャペルを素敵なファッションショー会場へと変身させていました。ファッションショーでの衣装にはPetite Arche、関東学院大学の石坂貴美ゼミ、青山学院大学のSANDSの学生たちがそれぞれの大学内で回収した古着を持ち寄りました。各団体がテーマに合わせて考えたコーディネートを、学生モデルがまとってランウェイを歩き、イベントを盛り上げました。カーテンコールでは、ステージに学生全員が集まり、Petite Archeがコーディネートした服を着た清水学長と西海所長もランウェイを歩きました。最後に、表彰式で審査員の選んだ4コーデに対しSSC賞、サステイナブル賞、ORGABITS賞、ほっこり賞が授与され、大盛況のうちにファッションショーを終えました。

 また、本学内での古着回収で集められた服で状態の良いものを展示し、欲しいと思ってもらえる方に持って帰ってもらうリサイクル会場を設けたところ、24着の服が新たな持ち主を見つけることもできました。

 さらに、Petite Arche主催の裂織ワークショップでは、古着を細く紐状に裂いたものを織り込む、江戸時代から伝わる裂織という手法を使ってコースターづくりを行い、古着のリメイクにも挑戦しました。古着として回収された服が再びさまざまな形でスポットライトを浴びる機会を多く作ることができた1日となりました。

古着ファッションショーでランウェイを歩く学生
古着ファッションショーでランウェイを歩く学生
ファッションショーの最後にはモデルや裏方スタッフの全員が集合しました
ファッションショーの最後にはモデルや裏方スタッフの全員が集合しました
古着の裂織ワークショップの様子
古着の裂織ワークショップの様子

本イベントの動画はこちら

学生の声

 聖学院大学 学生ボランティア団体 Petite Archeです。
 「好きなこと×SDGs」をキーワードに、学生目線でSDGsに取り組んでいます。
 プチ・アルシュはフランス語で『小さな方舟』を意味しています。初めは少人数で始まった私たちですが、少人数でも、ノアの方舟のように、SDGsの「誰一人取り残さない」という基本理念を達成したいという願いを込めて名付けました。 

 2022年度は食べることや洋服などのファッションが好きなメンバーが多かったため、「食べること×SDGs」と「ファッション×SDGs」の2つを考えて活動してきました。どちらもSDGsGoal 12「つくる責任、つかう責任」と関連させて活動をしました。
 今年度は7月の下旬からキャンパス内で古着の回収を行い、昨年度と合わせて、360着ほど集まりました。その中からコーデを組み、Petite Archeだけでなく、青山学院大学学生団体SANDSさんと関東学院大学石坂ゼミさんと一緒に3団体で開催しました。
 誰かが着なくなった洋服も、たくさん集めてコーデを組み直せば、ファッションの可能性は無限大に広がります。古着が流行っている今、身近な着なくなった洋服たちをもう一度見直して、新たな可能性を見出すことができたら良いなと思っています。
 今後は不要になった衣服をリメークして付加価値を付ける『アップサイクル』にも挑戦してみたいです。

※学校法人聖学院はグローバル・コンパクトに署名・加入、SDGsを目指した活動を行っています。

SDG.png  4.png  12.png  17.png

関連情報はこちら