関根清三 特命教授が文化功労者として顕彰

お知らせ

2022年11月7日更新

関根清三 特命教授が2022年度文化功労者として顕彰されました。文化功労者とは、文化の向上や発達に関して、特に功績のあった人が選定されるものです。
文化功労者の顕彰式は11月4日に都内ホテルにて行われました。

関根清三 特命教授
関根清三 特命教授

関根清三特命教授の略歴

関根清三(せきね・せいぞう)

1950年生まれ、東京大学大学院人文社会系研究科倫理学専攻博士課程修了、東京大学より博士(文学)、ミュンヘン大学よりDr.Theol.
東京大学大学院人文社会系研究科教授を経て、2016年4月より聖学院大学大学院特任教授。2021年より同大学院特命教授。専門分野は旧約聖書学、倫理学。

[受賞歴]
1987年に和辻賞。『旧約における超越と象徴』で1995年和辻哲郎文化賞と1998年日本学士院賞。『内村鑑三 その聖書読解と危機の時代』で2019年毎日出版文化賞。

[著訳書]
Die Tritojesajanische Sammlung redaktionsgeschichtlich untersucht,『旧約における超越と象徴』、『旧約聖書の思想』、『倫理の探索』、『旧約聖書と哲学』、『ギリシア・ヘブライの倫理思想』、Philosophical Interpretations of the Old Testament、『内村鑑三 その聖書読解と危機の時代』、『イザヤ書』(訳)、『エレミヤ書』(訳)等。

関根清三特命教授のコメント

 文科省から突然の御連絡をいただいた時は、正に青天の霹靂で戸惑いましたが、考えてみると、聖書学(私の専門の旧約学だけでなく新約学も含めて)、そして倫理学という分野には、優れた師友が沢山おられて、素晴らしいお仕事を積み重ねてらっしゃいます。そういう学の蓄積全般に対する顕彰だと、有難く感謝して、お受けすることといたしました。
 東大を定年になって聖学院大学に赴任しました時は、歳も歳だから、もう大きな本は書けないかな(小さな論考は死ぬまで書き続けたいけれど)と思っていました。しかし、1年間授業で話した内容を纏めて1冊とし(『内村鑑三』)、また数年にわたって講義や演習で議論した内容に依拠しつつ旧著の増補版(『旧約における超越と象徴 増補新装版』)も出すことが出来、これは清水正之学長を初めとする同僚・教職員の皆様が温かく見守ってくださり、優秀な院生・学生さん達が活発に議論に参加してくれたお蔭と、心から感謝しています。
 これからも皆様の驥尾に付して、研究教育に微力を尽くしたいと、決意を新たにしております。