2018夏期集中講座「盆栽文化を学ぶ〜地域と芸術文化」【報告レポート】

大宮盆栽美術館との共同プログラム・夏期集中講座「盆栽文化を学ぶ〜地域と芸術文化」の様子をお伝えします。

報告レポート

聖学院大学では大宮盆栽美術館との共同プログラム「地域と芸術文化(盆栽文化を学ぶ)」を、毎年夏期集中講座として開講しています。

5年目を迎える今回は、聖学院大学の学生だけでなく、盆栽そして植物や日本の伝統的な文化に関心のある一般の多様な世代の方々にもご参加いただき、多角的な視点で地域と芸術文化をとらえ、地域との関係性を深める講座となりました。

(※「地域と芸術文化」は人文学部日本文化学科の専門科目として設置されている科目です。本学学生は授業としてこの講座を履修しています)

「大宮盆栽美術館を訪れる」では学芸員のかたによる作品の解説を聞くことができました
「大宮盆栽美術館を訪れる」では学芸員のかたによる作品の解説を聞くことができました
盆栽師:山田香織さんによるワークショップ「現代に生きる盆栽〜盆栽に触れる・盆栽を育てる」
盆栽師:山田香織さんによるワークショップ「現代に生きる盆栽〜盆栽に触れる・盆栽を育てる」
盆栽師:平尾成志さんによる実演「世界の中の盆栽」
盆栽師:平尾成志さんによる実演「世界の中の盆栽」
盆栽師:山崎ちえさんによる「小品盆栽の紹介とワークショップ」
盆栽師:山崎ちえさんによる「小品盆栽の紹介とワークショップ」
盆栽村フィールドワーク:盆栽園のかたに貴重なお話を伺いました
盆栽村フィールドワーク:盆栽園のかたに貴重なお話を伺いました

いまや世界的な人気を得ている「盆栽」。本講座では様々な専門家による様々な視点から盆栽文化を学びました。
山田香織さん、平尾成志さん、山崎ちえさんという著名な盆栽師による実技やワークショップは、大学の授業では有り得ない奇跡的といっても過言でないプログラムであり、また、「浮世絵と盆栽」等、大宮盆栽美術館の学芸員の皆さまによる多彩な講座は、どれもワクワクするとてもスリリングな内容で、これまでにない貴重な「文化体験」となりました。そして、受講生自身が作った盆栽は、これからも受講生個々の中で「文化」として息づいていくことになるでしょう。

受講生の感想

一部抜粋にてご紹介します。

  • 盆栽、大宮盆栽村、それらの歴史等、また、フィールドワークや実際のワークショップで、自分で小品盆栽を作成し、持って帰れることも含めて、いい講座(体験)でした。
  • 私は今回の講義で日本の文化は小さいものだとしても、どこにでもあるのだと感じた。日常という中に散りばめられている日本の文化を、これから少しでも探し、集めて大きな日本文化にしていくことが出来るのではないかと思った。この講義で日本文化の一つである盆栽について徹底的に学べることが出来て良かった。自分で作った2つの小さな盆栽を育てることで、自らの手で日本の文化を育てたいと思った。
  • 本当にこの講義は有意義なものだった。祖父が私の作った盆栽を見て、少し興味を持ってくれたのが何より嬉しかった。作った盆栽はとりあえず1年しっかりもたせたいと思う。
  • 「世界の中の盆栽」は興味深く、気候も育つ植物も違う外国(特に、四季のない、暑い東南アジアや中東)で、その国の植物を使って盆栽を作ることを通して、どのように日本文化(精神)が伝わるのか?など平尾氏のお話をもっと聞きたかったです。
  • この講義を通じて自分のためになったことが二つあります。一つ目がさいたま市の事だけでなく、聖学院大学がある上尾市や埼玉県の歴史、芸術などをもっと学びたいという欲が出てきたという事です。(中略)二つ目は、盆栽のイメージが変わった事です。この講義を受ける前までは、世界に浸透していなくて、日本のごく一部が行う美術作品だと思っていましたが、世界中で流行していてとても有名なんだと知って驚くとともに、以前のイメージを抱いていた自分が恥ずかしくなりました。盆栽の講義を学んで、自分にとっては得することばかりの事を学べたので、この講義を取って良かったと思っています。

2018年盆栽集中講座のカリキュラム(参考)

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