地域の福祉施設×福祉を学ぶ学生との交流事業を実施しました!

報告レポート

「福祉を学ぶ学生とメンバーさんの交流できる場をつくりたい」

日頃、ボランティアの受け入れでお世話になっている地域活動支援センター ベルベッキオさんとは、2015年に開催したボラフェス*に出店していただき、大学内でハンドドリップコーヒーの提供をして頂いたことをきっかけに、「もっと福祉を学ぶ学生と精神障がいを抱えつつも社会復帰を目指して頑張っているメンバーさんとが交流できる場をつくれないだろうか」と2017年の秋に第一回目の交流会実施について連携打診がありました。

*ヴェリタス祭期間に、福祉団体をお招きして学生ボランティアと共に手作り商品の販売を行っている企画

ボラフェス2018の様子
ボラフェス2018の様子

ベルベッキオ職員さんの想い

連携の打診を頂いた際、職員さんからこんなお話がありました。
「メンバーにとってイベントで地域の方々と接する機会は、就労やそれぞれのステップアップを考える上で刺激となり、それぞれの成長に大きく関係していきます。また、メンバーと学生の方々、地域の方々との交流を通して、お互いに感想を述べたり、学生さんならではの視点から色々と教えてもらうといった形でのコミュニケーションを期待しています」

このお話を受けて、双方にとってよき学びの場になることを期待し、打ち合わせを重ねていきました。

第1回交流会の様子

第1回目は、2018年2月に開催しました。 普段ベルベッキオさんの活動の一環として行っているアート活動「クロッキー」を実施しました。メンバーさんと学生とがグループを組み、学内で手作りの炭を使って自由にデッサンをしたり、談話を楽しみました。

描いたクロッキーをみんなでお披露目
描いたクロッキーをみんなでお披露目

第2回交流会は「もちつき大会」に決定!

2018年2月に実施した第1回目の交流会が大変盛況だったことを受け、継続的に実施する方向で話がまとまり、以下の日程で話し合いを行った結果、「もちつき大会」を実施することが決定しました。

第2回交流会に向けての流れ

2018年
6月22日

第1回 打ち合わせ
企画担当学生とベルベッキオ職員、本学の担当教職員による初顔合わせ
★活動における教育的価値をどのように発信するかの検討
★実施日についての検討
★前回の活動を踏まえたプログラムの検討
などをテーマに話し合いました。

8月31日

第2回 打ち合わせ
★実施内容についての検討
★実施日の確定
★タイムスケジュール案の作成
★参加者募集に関する検討

11月2日
3日

学園祭に合わせて開催した「ボラフェス」にて、ベルベッキオのメンバーさんが出店。学生ボランティアと共にハンドドリップコーヒーや手作り品などの販売を行って頂きました。

11月27日

第3回 打ち合わせ
★交流プログラムの決定(企画担当学生より提案を受け、巨大書初め、オリジナル福笑いを制作・実施する他、上尾郷土かるたやトランプなどでも遊べるように準備することが決まりました)
★準備物の確認

12月~
2019年
1月上旬

★学生のほうでオリジナル福笑いを2つ作成
★参加人数の確定や買い出しなど

1月12日

第2回交流会「もちつき大会」本番

 

ハプニングをプラスに!

今回の交流会のメインの一つが、「木の臼と杵でもちつきをしよう!」というものだったのですが、なんと、1ラウンド目にして杵が折れるというハプニングが発生!
ですが、そんなハプニングもなんのその。みんなで協力して、すり鉢を代用して個々に餅を作りました。豚汁チームも、和気あいあいと会話を楽しみながら作業を進めていきました。昼食時には、みんなで力を合わせた大量のお餅・豚汁・おしるこが完成!

午後は、学生考案の交流プログラムをグループごとに楽しみました。
巨大書初めには、全員が今年の抱負を描き、手作りの福笑いを楽しんだり、上尾郷土かるたやトランプで盛り上がったり、和やかな雰囲気の中、笑顔あふれる時を過ごすことができました。
 

かけがえのないシェアリングの時間

活動後、巨大書初めを囲んで輪になり、一人ひとりが今日の感想と今年の抱負を語る時間を設けました。学生達も素直な感想と将来の夢などを発表し、また、メンバーさんも自分の病状を振り返りながら、今年の抱負を語ってくださいました。
 

ともに学びあうことの大切さ

将来、社会福祉士・精神保健福祉士・公務員を目指す学生達にとって、精神障がい当事者の方が赤裸々に自分の症状や不安に思っていること、頑張ろうとしていることを語ってくださったことで、授業で得た学びを体感として捉えることができました。
「精神障がい」という病歴にとらわれず、「〇〇が得意(好き)な、同じ地域で生活している〇〇さん」と親近感を感じられるのがこの企画の良さでもあります。また、メンバーさんにとっても、「自分の障がいについて、オープンに話ができる空間」へ変化してきているのが印象的でした。
 

企画担当学生の声


今回、企画から関わらせていただき、「どんな企画がみんなに喜んでもらえるだろう」と考えることに楽しさを感じました。どんどんと細かなことが決まっていくのと同時にワクワクが増しました。
当日、巨大書初めでは、みなさんが楽しんでいる様子が分かり、とても嬉しかったです。
交流会の最後に、一人ずつコメントを言う場面では、「楽しかった」や「参加して良かった」などの言葉を聞くことができ、とても嬉しかったです。
終始、穏やかな空気が流れており、この交流会ならではの色だと感じました。
とても過ごしやすく、居心地が良かったです。
貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました。(人間福祉学科3年 福田佳奈さん)


最後になりましたが、共に企画をつくってくださった地域活動支援センター ベルベッキオの職員の皆様、ご参加くださったメンバーの皆様に感謝申し上げます。
 

※学校法人聖学院はグローバル・コンパクトに署名・加入、SDGsを目指した活動を行っています。

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