授業レポート:「造形教育論Ⅰ」~各国の子どもたちの絵から学ぶ

児童学科の「造形教育論Ⅰ」の授業レポートです。11月23日の授業では、各国の子どもたちの絵を見ながら、その違いや教育方法について学びました。

授業レポート

喜田敬先生による授業「造形教育論Ⅰ」では、保育現場での、ものを作ったり、描いたりする造形活動の歴史や現状について学んでいます。
今回は、「DBAE」(Discipline-Based Art Education)呼ばれる、学問分野に基づいた美術教育の方法論について授業を受けました。

たとえば有名な画家の絵を子どもたちに見せると、子どもたちはそれを受けてどんな絵を描くか、といったこともDBAEの一つ。学生たちは、子どもたちの絵を通して学びました。

フランス リヨンの子どもたちの絵。描き手が男の子か、女の子かによっても描くものが違いますね、と先生。
フランス リヨンの子どもたちの絵。描き手が男の子か、女の子かによっても描くものが違いますね、と先生。
これまでも、中国や日本などの子どもたちの絵を見て、その違いを考えてきました。
これまでも、中国や日本などの子どもたちの絵を見て、その違いを考えてきました。
先ほどより、少し年齢が上の子どもたちが描いた絵。学生からは「背景がある」「リアルになってきた」という意見が。
先ほどより、少し年齢が上の子どもたちが描いた絵。学生からは「背景がある」「リアルになってきた」という意見が。
画家モンドリアンや、切り紙絵などを発表したマチスの画集を見ながら、この絵を見た子どもたちはどんな絵を描くだろうか、と考えてみます。
画家モンドリアンや、切り紙絵などを発表したマチスの画集を見ながら、この絵を見た子どもたちはどんな絵を描くだろうか、と考えてみます。
一見、子どもが作ったような印象も。こうしたマチスの色彩などのエッセンスを子どもたちに伝える教育が、欧米では行われています。
一見、子どもが作ったような印象も。こうしたマチスの色彩などのエッセンスを子どもたちに伝える教育が、欧米では行われています。

日本の教育では、自由に描かせることが大切だと言われ、DBAEのような教育方法はあまり行われていませんが、そういった意味でも、国によって、造形教育の違いが あることを、学生たちは学びました。

また、 授業では画家モンドリアンの影響を受けた絵本「うさこちゃん(ミッフィーちゃん)」(ディック・ブルーナ作・絵)も紹介。
モンドリアンの赤・青・黄色だけを使った画風と、原色を使ったブルーナの絵を見比べて、見本の絵からインスピレーションを受けることの重要性も喜田先生は語りました。

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