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学長からのメッセージ

 クリスマス・メッセージ

  そして三時ごろに、イエスは大声で叫んで、「エリ、エリ、レマ、
 サバクタニ」と言われた。それは「わが神、わが神、どうしてわたしを
 お見捨てになったのですか」という意味である。・・・イエスはもう一度
 大声で叫んで、ついに息をひきとられた。すると見よ、神殿の幕が
 上から下まで真二つに裂けた。また地震があり、岩が裂け・・・
 さて、安息日が終って、週の初めの日の明け方に、マグダラの
マリヤとほかのマリヤとが、墓を見にきた。
すると、大きな地震が起った。それは主の使が天から下って、
そこにきて石をわきへころがし、その上にすわったからである。
 (新約聖書・マタイによる福音書27〜28章より)
 

  この度被災されたすべての方々のためにお見舞い申し上げ、心から神の平安を祈ります。


  今年3月11日午後2時46分、東日本一帯に下から大きな地震があり、続いて横から大津波、さらに上から放射能禍がありました。今まで日本社会が依存してきた大地の基が震い動き、私たちのきずなが寸断され、上を見上げても希望の光が見出せない現在の状況になりました。あの直後、私はある人から「神は本当におられるのでしょうか」と問われ、「3月11日はキリストの受難節の3日目でした。イエス・キリストの十字架の苦難の中に、そして復活という復興のわざの中に神がおられます」と答えました。聖書によれば、キリストのあの悲痛な叫びの際に地震が起きました。しかし3日目にキリストのご復活の早朝、神と私たちを隔てる大石、そして私たちを絶望に追いやる大石が、何と地震により転がされ、新たな世界が開かれました。


  大震災後、私たちは深い悲しみのうちにあります。しかし「満身創痍の創(きず)は新たな創造につながる」のであり、「絆創膏の創(きず)をおおう膏は絆(きずな)を創る」のです。事実私たちの学院にも、被災地の痛みを共有し、少しでもできることをなしていこうとする若人たちが現れております。教育をはじめ、今までの社会のあり方を頑なに規定してきた固定観念を考え直す時です。この悲劇を機として、より支え合い協力し合う新しい社会を築いてまいりましょう。若人たちとともに。


  受難の‘Passion’を引き受け、愛の熱情の‘Passion’を持たれる一人の幼な児が生まれる日。クリスマスおめでとうございます。クリスマスのご恩寵と新年の復興への希望の光が、被災地の上に、そして皆様の上に豊かにあらんことを。


2011年クリスマス

学校法人聖学院理事長・聖学院大学学長
阿久戸光晴


阿久戸 光晴 学長

  
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