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卒業生紹介〜活躍する卒業生
江口 ゆり子さん
上海市精華外語専修学院 日本語教師(2010年4月現在、北京北大方正ソフトウェア技術学院 外国語学部日本語学科日本語講師)
 
日本文化学科 2006年度卒業
〈日本語教員養成課程修了。
2006年6月より赴任〉
授業の様子
経験と力と宝と


 この日本語教師としての仕事をしていて思うこと、それは「経験は力だ」「経験は宝だ」ということ。

 現在、勤務校で、昨年12月に開講した初級後期のクラスを担任している。だが3週間前までは上級を目前とした中級後期のクラスを担当していた。何の前ぶれもない急な移動となったため、その時の戸惑いは口では言い表せない。何の引継ぎもなく、何の心の準備も、授業の準備もなく、初級後期のクラスへ放り込まれたのだから。語彙コントロールが上手くできるだろうかという不安、学生に受け入れられるだろうかという恐怖、前任の教師と比較されることへの恐ろしさ、どんな学生がいるのかも分からない状態のクラスを上手く動かせるのだろうかという思い ・ ・ ・いろんな気持ちが私の中に渦巻いていた。
上海市精華外語専修学院の前で
 だがそのクラスで感じたこと、それは「経験は力だ」「経験は宝だ」ということ。急なクラス移動を余儀なくされ、慌しく中級後期クラスから初級後期クラスへ。だが授業は、思っていたよりも楽だった。

 楽といったら語弊があるかもしれない。だが、初めて同じ教科書で同じ文型を教えた時、その時はもっともっと、たくさんたくさん、悩みに悩んで教案を書いたし授業準備をした。「あの文型とこの文型の違いは何か??」と一つの文型の分析に何時間も費やしたりもした。それは決して無駄ではなかった。

 確かに以前の教案は「ひどい!!」「こんなのじゃ使えない!!」というものばかりだ。それでも決して無駄ではなかった。悩みに悩み、苦しみに苦しんで考えた、練ったものたちは、確かに私の血となり、肉となっている。

 以前研修会で大ベテランの同僚が言った言葉を思い出す。「俺達は学生を実験台にして日々成長していくんだよ。その痛みを決して忘れてはいけない。そしてその成果を次の学生達に還元する。だから俺達は決してそのことを忘れてはいけないんだ。」その言葉がとても重く感じられる。
日本語学校の生徒たち
 私がこのクラスに入り3週間、明日からはこのクラスも中級へと入る。私にとっては3度目の中級クラス。3度目の中級会話と、はじめての中級文法。このクラスでも、私は学生と共に経験を積む。そして「力」と「宝」を蓄えていくだろう。



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